インターナショナルプリスクールって実際どんなところ?
日本の幼稚園との違いは?

インターナショナルプリスクールとは、1歳〜6歳ぐらいの子供が通う英語の幼稚園(保育園)です。幼稚園、保育園は義務教育ではないので、プリスクールに通っても義務教育違反にはなりません。
未就学の小さいうちにプリスクールに通わせて、英語の基礎を身につけようと考える方は年々増えているようです。
以前は学費が高額なため、富裕層の選択肢というイメージがありましたが、2019年の幼保無償化により、プリスクールの授業料も無償化の対象として一部補助が受けられることとなり、費用面でも以前の幼稚園の費用と変わらないぐらいの金額で通えるようになりました。
プリスクールの園児は日本人が大半で、外国籍の子供は多くても2〜3割程度というところがほとんどですが、園内ではネイティブ講師やバイリンガルの講師が英語のみを使って生活しているので、卒園時には英語で発表をするぐらいの英語力が身に付きます。

インターナショナルプリスクールに通うメリットは?

メリットは、何と言っても英語力の基盤ができることです。小さい頃から英語を聞き慣れているので、自然と英語を理解しておしゃべりをするようになります。

また年齢に応じて、フォニックスや読む練習なども行っているプリスクールが多いので、簡単な文章を読んだり書いたりすることもできるようになるでしょう。

日本の幼稚園や保育園との違いは、言語の違いだけではありません。

インターナショナルプリスクールでは、日本とは違う外国の文化を知ることもできるでしょう。多くのプリスクールでは、外国人の先生によるアイディアで、日本の幼稚園や保育園ではやらないようなイベントがあったり、外国の遊びを教えてくれます。

日本の文化は学べないかというと意外とそうではなく、両方取り入れている園が多いです。私が所属していたプリスクールでは、ハロウィンなど外国のイベントはもちろん、日本の七夕やひな祭り、日本の古い遊びなども取り入れていました。日本昔ばなしも、英語で書かれた絵本を先生が読み聞かせてくれたりしていましたよ。

また海外では昔から取り入れられているSTEM教育や、モンテッソーリ教育など、日本とは違う探究的な学びを取り入れている園も多く、語学の習得以外の目的で選ばれる場合も多いのではないでしょうか。

インターナショナルプリスクールに通うデメリットは?

1, 園庭の無いプリスクールが多い

認可保育園や、認可幼稚園と比べてよくある大きなデメリットとしては、園庭が小さい、または無いプリスクールが多いことです。幼児にとって外で遊ぶことはとても大切なことですので、この点がデメリットと感じる方は多いかもしれません。

インターナショナルプリスクールは分類すると、”認可外保育園”という位置付けになり、認可園のように国のお金で運営している訳ではないため、地域によっても差がありますが、十分な広さの園庭、土地などを確保できない場合が多いのです。

ただ、近隣に公園があるプリスクールが多く、お天気の良い日は近所の公園に出かける園が多いです。

2, 小学生になると英語を忘れてしまうケースも

幼児のうちにせっかく英語力がついても、小学生になって英語に触れる機会が無くなればあっという間に忘れてしまいます。

また幼児のうちに英語がペラペラになったと言っても、あくまでも幼児のしゃべる内容ですので、難しい言葉や表現を使う訳ではありません。そのため、小学生になってからの学習方法が重要になってきますが、意外と小学生になると他の勉強が忙しくなり英語を辞めてしまうお子さんもいるため、そういった意味では通った意味がなかった、とマイナスに捉えられる場合もあります。

帰国子女、またはプリスクールを卒園したお子さんは、その後の英語学習方法を間違わなければ、とてもスムーズに英語力を伸ばしていくことができると思います。

早期英語教育は、日本語に支障が出るのでは?

幼児期から英語教育を始めると、日本語力が育たないため日本語をマスターしてから英語を始めた方が良い、という意見をよく聞きますが、私が大勢の帰国子女やプリスクールの卒園生を見てきた中で、日本の小学校に入ってから日本語で苦労した、という話はあまり聞いたことがありません。(インターナショナルスクールの小学校に入る場合は別です)

インターナショナルプリスクールで英語漬けの環境にいたと言っても、ご家庭で日本語を使っていれば日本語の方が得意という場合がほとんどです。1年生になった時に、一部の単語を英語でしか聞いたことがなくて、日本語で何というかわからない、というような場面はあるかもしれませんが、数ヶ月も学校に通えばそういったこともなくなります。

小学校1年生になると圧倒的に国語の授業が多く、日本語の読み書きをたくさん習いますので、日本の小学校へ進学するのであれば、日本語を心配する必要は無いでしょう。

まとめ

以前は珍しいとされていたインターナショナルプリスクールも年々増加しています。それに伴いインターナショナルスクール(小中高)や、全寮制の中高一貫校なども年々増え続けています。義務教育が始まる小学校以降の選択肢としてインターナショナルスクールを選ぶのはまだ一般的とは言えませんが、幼稚園にインターナショナルプリスクールを選択するのは今後ますます身近な選択になってくるのではないでしょうか。